東野圭吾「容疑者Xの献身」読了

献身的すぎる……

というのが一読した感想。石神のキャラ設定が独特なので、なんでこんなに尽くすんだという感じはぬぐえない。靖子も、困ったからってただの隣人に頼っちゃうのが分からない。動転してたからかもしれないけど。

人物的には共感しづらいものもあったけど、トリックは「すごい」。でも「そこまでいくと反則？」って気も。

 

昔短編集を読んだときは、湯川ってそんなにあか抜けたイメージなかったのに、今ではもう福山雅治のイメージしかありません（笑
 

佐神良「疾駆する蒼 ブルー」読了

家出した小学生の息子を捜す主人公 。やがて息子がロシア政府の追うテロ探知犬と行動をともにしていることを知り、テロに巻き込まれ――

 

こう書くと外国の話のようですが、舞台は日本。

意外な設定や展開に少々驚きましたが、引き込まれてどんどん読み進めました。

 

テロとか諜報機関とかハードな要素も多いけど、主人公と一緒に息子を捜す中学生の女の子のまっすぐな性格など、ほっとするところも。 

 

次作も読んでみたいなと思いました。

 

北山猛邦「アルファベット荘事件」読了

アルファベットで飾られた別荘、呪われた箱から「出現」する死体、雪の密室……

 

血なまぐさい話の割に、表紙がティーン文庫のようでちょっとびっくりしました。しかし中身はちゃんと新本格。ただ、そのトリックはちょっと、という気はしたけど……なんというか、芸術のためのトリックであって必然ではなかったかなーというのが。

 

個人的には、トリックのためのトリックよりは、斜め屋敷のような、「現実離れしているけど、それなりの理由や必然性がある」の方がいいかなと思います。

 

クールで神秘的な探偵役ディのキャラクターは割と好きかも。でも、これってシリーズもの？　美久月といい、単品で謎めいた人物を出されてもちょっと入り込めないので、ほかにシリーズがあるなら読んでみたいところです。