藤木稟「探偵 朱雀十五 化身」読了

探偵 朱雀十五シリーズの前段階のお話で、検事時代の朱雀が呪い神のいる村が起こす連続殺人事件に挑む、というもの。

 

怪奇な事件を論理で斬る、というところはシリーズ本編と変わらないのですが、本編のひねた朱雀とは違って、まだ純粋なところがいいですね。朱雀にもこんなころがあったんだ～みたいな。

彼の生い立ちなどのバックグラウンドが分かったり、助手の後木との出会いが分かったりと、朱雀シリーズが好きな人にはお勧めです。


 

深水黎一郎「ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!」読了

ある日、推理作家のもとに「究極のトリックを思いついたから買ってほしい」という手紙が届き…

「究極のトリック」というふれこみなんだけど、読んでみて「おお、究極！」とは思わなかったなあ…

これまでにないスタイルで面白かったし、読みやすくもあったんだけど。
そういえばこれ、図書館で借りて読んだんですが、読み進めるうちに「あ、これ前に読んだことある。でも結末覚えてない…」ということが判明。わたしの忘却力はすごいです。

石持浅海「ガーディアン」読了

ガーディアンという不思議な存在に守られている女性の話と、その娘の話。ガーディアンはどうも主人公の亡くなった父親のようだけど、痴漢の指を折るとか、なかなか行動が過激で…

石持っぽいような、ぽくないようなお話でしたが面白かった。ただ、前半と後半の落差がすごい。前半は人死にが出たけどわりとほのぼのだったのに、後半がハードでばったばったと人が死んでいく。
しかしあの唐突な終わり方は、ちょっとはしご外されたような感じかも。